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カビには塩素系カビ取り剤がおススメ|カビは殺菌し漂白することが大事です

今年もそろそろ梅雨のジメジメした時期、お掃除業界ではカビ取りに四苦八苦する業者が続出する季節です。しかし、正しい知識さえあればカビ取り作業は簡単に終わります。

カビ取り剤は塩素系カビ取り剤がおススメ

当社では特別な理由が無い限り、塩素系カビ取り剤の使用をお勧めしています。

カビ取り作業とはカビを殺菌漂白すること

カビ取り時に殺菌する理由

カビは非常に繁殖力が強い菌です。特に少しでも残ってしまうと再び繁殖するまであっという間であるため、カビ取りを行う際には徹底的に殺菌することが大事になります。また、カビの中には健康に被害を起こす菌もいるので、殺菌だけは必ず行わなければカビ取り作業の意味がまったくありません。

カビ取り時に漂白する理由

大事といいつつも殺菌と比べると漂白はそこまで重要ではありませんが、清掃した人にとってはこちらは大事です。それは「漂白せずに殺菌だけしても清掃箇所の見た目が変わらない」からです。清掃業者が行った場合にはクレームになりますし、家庭で行った場合にも少しがっかりしますよね。だから漂白も大事なことなんです。

殺菌と漂白を最も強力に行えるのは塩素系カビ取り剤

塩素系カビ取り剤の有効成分である次亜塩素酸ナトリウムは、掃除業界だけでなく多くの業界で使われています。その用途を確認することで殺菌・漂白力の強さを実感して貰えると思うのでご紹介します。

殺菌用途1|水に繁殖する菌の抑制

上水道で水を処理する場合やプール温泉等で菌を繁殖させないために、塩素が使われています。循環系の温泉施設でレジオネラ菌が発生し事件になりますが、塩素が正しく使われていなかったため起こってしまった残念な例です。

次亜塩素酸ナトリウムの殺菌作用は、汚れが除去されている際に最大限の力が発揮されます。恐らくレジオネラ菌が発生した温泉施設は不潔だったのでしょう。また、口述しますが不潔な施設の場合は塩素臭がきつくなるので、そういう施設に入る時は注意しましょう

殺菌用途2|ノロウイルス等の食中毒対策

ノロウイルスといえば強力な腹痛が起こる、避けたい食中毒(なりたい食中毒なんてありませんが...)ではないかと思います。ノロウイルスは比較的殺菌を行いづらいウイルスであるため通常のアルコールでは殺菌できないため、塩素で殺菌が行われることが推奨されています。

カビは種類も様々なため、ノロウイルスを殺菌するために公的機関が推奨している殺菌剤である塩素をおススメするのは、掃除をする人にとっては当たり前なことでしょう。

参考:厚生労働省「ノロウイルスQ&A」

漂白用途1|衣類の漂白

衣類を漂白する際、多くの方が花王「ハイター」やブリーチなどの漂白剤を使うと思います。この有効成分も塩素系カビ取り剤と同じ次亜塩素酸ナトリウムが有効成分です。

ただし、ほとんどの物が真っ白になってしまうので、柄物用の「ワイドハイター」などは酸素系漂白剤を使っているので、例外もあります。

漂白用途2|食器の漂白

食器の漂白に使われれる花王「キッチンハイター」やキッチンブリーチの有効成分も次亜塩素酸ナトリウムが使われています。

また、食器洗浄機の強力タイプにも塩素入りタイプがあり、食器を白く保つために日々使われています。

塩素系カビ取り剤には安価なものがある

塩素系カビ取り剤は、他のカビ取り剤に比べ比較的安価であることもおススメする理由です。扱いやすくなっているカビキラー等はあまり安くないのですが、有効成分そのままであるブリーチ、キッチンブリーチは安価なので慣れている方はこちらを使うと安上がりです。

ブリーチやキッチンブリーチはカビ取り剤としては出されていないので使用する際は自己責任となるので注意してください

塩素系カビ取り剤の注意点は三つ

汚れは先に除去する

カビ取り作業をする前に大事なことは、汚れは先に除去する事。理由は以下の二つです。

  • 汚れを除去することで、カビをある程度先に除去出来る
  • 有効成分が汚れに反応するため、カビに到達する前に効果が薄くなる

カビ取り時に乾燥させない方が良い場合がある

たまに「カビ取りをする際には、乾燥させよう」という人がいると思いますが、それは正解な場合と不正解な場合があります。乾燥させることによってカビ取り剤の力が最大限発揮することは出来るのですが、一般的には強すぎてしまい仕上りがムラになってしまいます。

  • とにかくカビが強烈でムラになっても除去したい → 乾燥
  • 人目に触れるかもしれないのでムラにはしたくない → 湿らせる

と状況によって変えるのがベストです。

余分な水分は拭き取りましょう。水で完全に濡れてしまっていてはカビ取り剤が薄くなってしまいます。あくまで湿らせる程度にしておくことが大事です。

安全性には考慮しよう

私がもし「市販の洗剤の中に手を突っ込みなさい」と言われ、サンポール・マジックリン・カビ取り剤が目の前に置かれた場合、カビ取り剤だけは絶対に拒否します。

理由は簡単で手が(厳密に言うと皮膚が)溶けるからです。

とはいえ、飲料水に入っていたり漂白剤として日常的に使っていたりする薬品でもあるので、正しい使い方をしていれば問題ありません。

塩素系カビ取り剤以外を使った方が良い場合

塩素系カビ取り剤は良い物ですが、万能ではありません。以下のような場合には向いていないので他のカビ取り剤を使いましょう。

1.色落ちが心配な場所

塩素系カビ取り剤は強力な漂白作用があるため、カーペット等の漂白されてしまう場所では使ってはいけません。確かにカビは取れますが取れた後は真っ白になってしまいます。

2.換気が出来ない場所

塩素系カビ取り剤を使った場合、有毒である塩素ガスが発生します。少量であれば健康被害はありませんが、可能な限り吸いたくはないので換気は必ず行ってください。

塩素ガスの発生を抑える方法は先に汚れを除去することです。特にたんぱく質系に触れると塩素の殺菌漂白作用が失われ、より多くのカビ取り剤が必要になります

3.酸性洗剤を使う場所

次亜塩素酸ナトリウムは酸性洗剤と混ぜると塩素ガスが発生します。カビ取り剤と酸性のトイレ洗剤に書かれている「混ぜるな危険」はそのためです。特にトイレは酸性洗剤とカビ取り剤の両方を使いたくなる場所なので作業工程を分けるなど注意が必要です。

4.洗剤に慣れていない人が使う

上の注意点の安全性に考慮するでも書いたのですが、市販品としては危険な薬品です。子供や洗剤を使う事に慣れていない人、ちょっとおっちょこちょいな人はあまり使わない方が良いでしょう。

まとめ

  • カビ取りを行う場合は、まずは塩素系カビ取り剤を使うことを前提に考える
  • 塩素系カビ取り剤が使えない場合は、他のカビ取り剤を使う

 

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