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横浜油脂工業について
洗剤メーカー「横浜油脂工業」は創業昭和4年という老舗メーカーです。創業時は魚油会社、戦後は資生堂ブランドの協力工場として拡大していきました。その後ビルメンテナンス業界にも進出し「ハードコート」という樹脂ワックスで価格破壊(それまでの18L数万円から1万円を切る商品を発売)を起こしたメーカーとして有名です。
製品のブランドは「Linda」なのですが、そっちは知られててもメーカー名「横浜油脂」はあまり知られていない可哀そうな会社です。
横浜油脂床用ワックスの特長
横浜油脂のワックスの特徴は我が道を行く傾向にあります。メーカー内にある自動車ケミカル部門、その技術を応用することが出来るため、他のワックス専門メーカーでは使わない原料を使いアッと言う商品が発売されたりします。
床用ワックスの選び方
化学床の場合
1.スーパーハードコートエース|迷ったらコレ、何でも出来る万能タイプ
横浜油脂工業では多数のワックスの種類があるのですが、圧倒的シェアがあるのはこの「スーパーハードコート」です。
高光沢で速乾タイプですが、さらに密着性にも優れています。この密着性の良さは自動車用ケミカルからの技術「RCポリマー」が使われていて、他のワックスメーカーでは真似が出来ない技術になります。
また、コストパフォーマンスにも優れているため「迷ったらコレ、それで物足りなくなったら他のワックスにしよう」という考え方で良いのではないでしょうか。
2.メガハードコート|静電気を防止しほこりが付きづらいワックス
横浜油脂では2019年現在、一番新しく発売されたワックスです。
スーパーハードコートと同じ系統で高光沢・速乾タイプですが、光沢性能はこちらの方が上回っています。
また、帯電剤を配合することで静電気を防止します。この効果でワックスに傷が入る原因であるほこりが付きづらいため、長期間の美観の維持にも適しています。
3.プロコートデルタ|高濃度で美観を維持したい場所向け
プロコートデルタは上記2つのワックスとは異なり高濃度タイプになります。そのため光沢ももちろん良いのですが、光沢維持性が格段に良くなっています。
塗膜が非常に柔らかく出来ているため、傷が付きづらいことが大きな特徴のワックスです。
個人的な意見としては歩行量が多い場所よりも少ない場所に塗ってもらい定期メンテナンスが少ない場所に塗ってもらうと、このワックスの良さがわかって貰えるかなと思っています。
医療施設の場合
4.アルテックスコートMD|耐アルコール性と落ち着いた光沢で歩行を邪魔しない
医療施設向けに開発されているため他のワックスには無い特徴があります。
1.滑る不安を与えないように光沢控えめで耐グリップ性
2.清掃作業で周囲に配慮し速乾で低臭
3.医療施設を想定し耐アルコール性と抗菌作用
特に手洗い石鹸への耐性という他メーカーには無い特徴があるので、代わりが効かない特殊なワックスではないでしょうか。
体育館の場合
5.ジムティック抗菌|業界唯一の抗菌体育館用ワックス
体育館は普通の床とは異なり運動を行う場所なので、直接手で触れたり汗をかいて地面に付着することが多い場所になります。
ジムティック抗菌では、それを想定した業界唯一の抗菌剤入り体育館用ワックスです。
なお、体育館用ワックスの他メーカーとの共通の特徴である、耐グリップ性や密着性も優れているワックスです。
まとめ
横浜油脂おすすめワックスの性能一覧表
商品名 | 光沢 | 耐久 | 対象床材 | BM価格(18L) |
1.ハードコート | 〇 | 〇 | 化学床 | ¥7,400 |
2.メガハードコート | ◎ | 〇 | 化学床 | ¥8,900 |
3.プロコートデルタ | 〇 | ◎ | 化学床 | ¥9,200 |
4.アルテックス | × | 〇 | 医療施設 | ¥9,800 |
5.ジムティック | △ | 〇 | 体育館 | ¥11,300 |
※BM価格は2019年5月のデータです
メガハードコート、アルテックス、ジムティックなど、他メーカーに競合品が無い独自ワックスが特徴的です。ハードコートは競合品が多い商品ですが(厳密にはRCポリマーがあるので競合しないのですが)、売れすぎたため他メーカーが競合品を後出ししているので頑張ってもらいたい所です。